2014年4月10日木曜日

2年目の社会人

 今年度も、早いもので10日が経った.2年目としていろいろと期待されることも増えたが、どちらかというとこの仕事の2周目に入ったということで、余裕の方が大きい.結局のところ多忙さというより、目の前のことがほとんど「初めて」のことである、という事実が精神を摩耗させるし、逆に2年目以降というのは妙に余裕が生まれるのも、一度来た道であるからであって、その余裕で何をするかが問われていくのだと思う.

先輩になった

どうも、むずがゆいものではあるが、後輩というものができた.がんばって日々の仕事に食らいついていく様子は、見ていて非常に感心する.
 新しいことをするというのは、こうやって目を輝かせながらできるという良いところもあって、ルーチンワークを楽しんでやるというのは結構難しい.そういうときに、困ったらそばにいてくれるというのが重要であって、結局いろいろやってて一番辛いのは、ひとりぼっちな時という気がする.
 自分が1年目の時、内科のローテで先輩らしい先輩ってほとんどいなかったから、ひとりでやるのが常態化していたし、そういう状況って脆いんだと思った.なんというか、はけ口みたいなものはどこかに持っておかないといけなくて、ひとりで立ち向かうのは危険.
 非効率に思えるけど、チーム戦というのは重要で、いいチーム作りのための先輩であろうと思うところである.

自信がついた

これは、純粋に場数を踏ませてもらったおかげ.できることが増えたし、それだけできないことが見えてくる.でも、一番はじめは「何が何だか」の状態だったのでそれは進歩.
 量は質、というのは事実で、量をカバーするには相当の能力が必要そうだし、初期研修という、最もフィードバックを受けられる時期にガッツリやれるのはありがたいことである.

仕事を楽しんでいる

つい先日、最高の看取りの手伝いができた.
 必死に治療したARDSの人が歩いて帰って、手紙をくれた.
 ある意味武勇伝的ではあるが、なんと言っても環境がこれを実現させているということは認識しないといけない.かつて、自分の師匠に「運転のおっちゃんも在宅に欠かせない人間だ」と言っていたことがあったけれど、まさにその通り.数限りない人と、自分の職場の見えない雰囲気がこういうすばらしいアウトカムをもたらすのである.

 初期研修を学びの場としてとらえるのも正しいんだろうが、自分の研修は何にも代えがたい思い出になろうとしている気がする.いろいろな人との出会いがこんなにもきれいなものとして残るのか、って感動的.これは、自分の努力もあると自負しているんだけど、それ以外にも周囲の環境、上司・同僚・後輩の雰囲気、そのほかいろいろな人のおかげでできたもの.
 社会の中でいきていくというのは、こういうことなのかなあと考えるところ.