2014年8月31日日曜日

地域医療研修.

 8月より、山形県での地域医療研修期間である.2ヶ月の間、内科一般の医者として地域医療にあたる.アクティブな医者(?)が少ない分、ゆだねられることは多く、擬似的な独り立ちの様相を呈するところである.実際のところは慢性期病院に近い部分が多大にあって、そこまで忙しくはないのだけれど.
 そんな山形で、いわば派遣的な医者としてやっていて、地域医療に関して思うところはいろいろあった.

 まず、その地域に定住しない者として働くということは、どうしても「その場さえしのげればいい」と考えやすくなる.いわば、「医療に心がこもらない」.これは、初期研修あるいは後期研修も同様なのかもしれないけれど、責任ある立場でないからか、単純に労働場所が変わりうるからかわからないけれど、面倒なケースではやっぱりこういう精神性に抗いきれなくなることがあると思う.生活習慣病などの外来では継続的な介入が望まれるわけで、患者は(内心どう思っているかは別として)ちゃんと外来に通っているわけである.生活上の指導が治療の基本になるわけだけれど、適当に薬だけ処方して終えるというのが一番楽で、えてしてそういう外来になりがちだと思う.この仕事は「責任感」にドライブされて動くことが多くて、逆にその責任感に乏しい状況になったとき、医療の質を維持するのは一気に難しくなると思う.
 地域医療というのは、このような派遣医師、非常勤医師に支えられているのが現状で、その医療の質がどこまで担保されているのかは、よくわからない.もしかしたらひどいのかもしれないし、勘違いなのかもしれないし、医療の質なんて患者の予後には関係ないのかもしれない.「親に同じことができるか」というのは、駆け出しの医者への叱咤激励として言われるけれど、実際自信がなかったりする.
 それと、これは体感でしかないんだけど、田舎は喫煙率高そうな感じがする.同僚が看護師という職業だからかもしれないが、10人くらいで行った飲み会で、一緒に行った看護師全員が喫煙者でカラオケ始めたときは、本当に苦しかった.

 そんなこんなで地域医療ではいろいろ発見、思うところがある.楽しくやっていきたい.

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