2012年8月15日水曜日

epidemic pleurodynia 流行性胸膜痛[胸膜炎]

胸膜痛 pleurodyniaは発熱と,胸腹部の筋の発作性攣縮を特徴とする急性疾患である.多くのケースは思春期〜成人の間に,夏季の局所的なアウトブレイクとして起きる.アウトブレイクの間隔としてはそれほど頻繁ではなく,およそ10年程度の間隔で地域内または国家間のアウトブレイクが起こり,大勢の年長の子どもたちと若年成人を巻き込まれたことが報告されている.1949年には,group B コクサッキーウイルスが,流行性胸膜痛の最も重大な原因となった.その他に,稀ではあるがエコーウイルス1,6,9,16,19と,group A コクサッキーウイルス 4,6,9,10などが原因と考えられている.胸膜痛は時としてより重大な疾患,たとえば細菌性肺炎,肺塞栓症,心筋梗塞,(外科的介入を要する)急性腹症,帯状疱疹ウイルス感染症などに似ることがある.多くの患者は4〜6日間で経過する.子どもたちは成人より症状は軽いが,ベッド上安静とされる.

Ref. Uptodate; Clinical manifestations and diagnosis of enterovirus and parechovirus infections

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