2012年10月23日火曜日

医師ー患者関係についての議論

 おおきな枠組みというか,考え方の軸としては,「患者中心の医療」(patient-centered medicine).とはいえこれ自体は明確な医療のスタイルを定義できない.消費者主権的なあり方でもって患者=消費者が医療を選び,消費するというのは恐らく間違いで,一方で(当然のことながら)医療従事者が患者情報を掌握し重大事項の決定権を独裁的に握るというのも誤りである.そして更に議論を難しくするのが,患者が求める医療が,かならずしも医療として正しくない可能性もあるということで,医療情報の非対称性や,医療情報の高度さおよび入手しづらさ,また,効果のないサプリメント等を詐欺的に売り込む業者の存在などである.患者中心と言うとき,それが何を意味するのか適切な定義が必要である.また,その中で鍵となるのが医師ー患者関係のあり方だろうと思う.

 医師ー患者関係といってもいろいろありそうで,実際的な関係,法律上・制度上の関係などなど.そのあたりは分けて考えなければならない.

0 件のコメント:

コメントを投稿